2023/6/1(木)

『アフター・サン』を見るのがこわかった。それはそれが父娘の話であるからだ。わたしの父娘の関係を省みるのがいやだった。できれば、できる限り考えたくないこと。『アフター・サン』は11歳の娘と、31歳を迎える父親のトルコでのバカンスを描いた作品。離…

2023/5/21(日)

晴れていると晴れているという理由だけで一時間ほど散歩してしまう。二時間になることもめずらしくない。朝の日差しを感じてコーヒーを飲んでいると、淹れたばかりのコーヒーも放置して外に出たくなってしまう。牛乳を追加してカフェオレにしてから冷蔵に入…

2023-4-18(火)

朝5時半に目が覚めていたのに、このところ疲れが溜まっているのか、朝8時前に目が覚めるように戻った。太陽がのぼりきる前の静けさの時間は特別だった。薄暗い窓がぱあっとあかるくなっていくさまをしずかに見届けている。ゆっくりストレッチしながら白湯を…

2023-4-11(火)

朝散歩する公園で『集合、解散!』を読み、家で春の陽気と日差しの中でエリック・ロメールを見る。きのう拵えたスパイスカレーを食べて、昼寝をした。昼寝から目覚めて、読書をした。夕方『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』の発送があり、ついでに散…

2023-4-9(日)

早朝の音を求めて、高木正勝を流す。ホテルオークラのレシピでスコーンをつくる。強力粉のなかでバターをつぶしていく作業はスコーンをつくるときにしか発生しないのですきだ。スコーンを焼くと部屋がスコーンの香りがする。家に帰ってきたら毎日スコーンの…

無題

「ほんとに悪いことをしたと思ってるよ」その彼の言葉がうそでないと信じられる。彼はクズのくせにうそがつけるほど器用ではない。ただ「デート」とか女の子が喜びそうな言葉を使ってみたくなるクズな男なだけだ。なぜ許せてしまえるのかわからないけど、あ…

2023-2-14(火)

柳宗理の寸どう鍋が届いた。いや、しばらく前に届いていたのだけど、開ける気力がなかった。開けてみると一人暮らしにはあきらかにオーバースペックな鍋がどーんとキッチンを占拠した。コンロに置いてみる。なんだかおかしくて笑えた。でかい鍋には生命力が…

2023-2-12(日)

朝も寝て、昼も寝て、夕方少し起きて、夜も寝る。雪が降ったのはもっとずっと前に感じる。折坂悠太を聴きながら外に出る。外に出てすぐヒートテックにニットにダウンジャケットを着ていることに後悔する。風がぬるい。もう寒くなってもいい時間なのにあたた…

2023-2-2(木)

言葉にならない言葉が、言葉になる前にからだのなかにたまっていく感覚がこのところあって、だけれどそれを日記という形でむりやりかたちにするのもちがう気がして、自分がどうしたいのかを待っていた。ふとジャーナリング用のノートブックの存在を思い出し…

2023-2-1(水)

シャワーを浴びる。宇多田ヒカルのBADモードをかける。アロマスプレーをする。ハーブティーを淹れる。彼女を自分の中から追いやるために。ああもうだめだ。おなかのあたりが重い。もういっしょにいたくない。ごめんもうなかよくできないかも。この気持ちぜん…

2023-1-26(木)

歯医者に向かうと、スクリーンがかけられていて、まだ休憩中かと思ったら、今日は休診日だった。予約は明日だった。今日の予定は夜の寺尾紗穂と下津光史のツーマンだけになった。 ライブハウスにいくのは小さければ小さいほど緊張する。もうライブハウスも年…

2023-1-16(月)

夢の中の世界の照度はいつも暗い。暗いのに夢だと気づかない。この世界に違和感を持っているのにわたしは夢を夢だと気づくことができない。明晰夢というのを見ることができなくて、ただ再生されたテープのように、その世界を受け入れることしかできない。そ…

2023-1-15(日)

長らく時間をかけて読んでいた、西沢立衛『建築について話してみよう』を読み終えた。時間をかけるボリュームではないのに積読を挟んだら、気がつけば数ヶ月経っていた。一昨年末、西沢氏設計の「森山邸」に行ったことを思い出していた。アパートメントの機…

2023-1-14(土)

喫茶店で頼むチャイはゆっくりと味わうことができるのに、家で淹れるチャイはどんなにいい茶葉を使っていても、がぶ飲みしてしまうようなことが日常でも起きているような日々。あのカフェで飲むチャイよりも自分の手のなかにあるチャイのほうがずっと美味し…

2023–1–8(日)

睡眠導入剤で落ちていくとき、気持ち悪さと気持ちよさの狭間にある。頭痛がしてきてクラクラする感覚と、体重がすっと下に落ちてそこから無重力を浮遊していく感覚。そこからすんなりと眠りに落ちることはまだできないけど、あの揺らめく瞬間は少し癖になり…

2023-1-9(月)

寝起きから具合がわるい。内科から処方された半夏厚朴湯は香ばしくて思いのほか美味しい。白湯で飲む。しばらくぼーっとして昼と呼べる時間になっていたので、きのうの魯肉飯をあたためる。濃い味付けのものを食べると外食ぽいかんじがするので自炊でもなん…

2023-1-8(日)

睡眠導入剤で落ちていくとき、気持ち悪さと気持ちよさの狭間にある。頭痛がしてきてクラクラする感覚と、体重がすっと下に落ちてそこから無重力を浮遊していく感覚。そこからすんなりと眠りに落ちることはまだできないけど、あの揺らめく瞬間は少し癖になり…

2023-1-7(土)

睡眠導入剤を一度使うと、寝過ぎてしまうことや手放せなくなってしまうことがこわくて、処方されていたけど、使っていなかった。朝3時、4時ごろまで、あたりまえのように寝つけない日々が続くのはさすがによくないと思い、飲んでみることにした。早朝覚醒は…

2023-1-6(金)

本当の意味での節約心が芽生えはじめ、いままでどれだけ好きに生きてきたか思い知った。放置した結果食べられなくなってしまった食べ物の総量。一口食ってそれに満足しおまえはもう用済みだと冷蔵庫に放置されていたった数々の食料たち。我慢しないことと食…

2023-1-5(木)

腹の痛みで目が覚める。今日から仕事初めだけど、人事から「とりあえずこの二日は休め」と言われて休むことにした。たぶんこのまま復帰しないと思う。昨日のうちに、とりあえず返さないとまずそうなことはメールをつくり、予約送信しておいた。メールをした…

2023-1-4(水)

あまりにも意外性のある一日のはじまり。ニトリのベッドを時間指定なしにしてしまったので、外に出れられない。Apple TVで無料になっている『パチンコ』を観た。在日韓国人を描いたはなしで、1930年代と1989年のストーリーが交互に進んでいく。30年代の状況…

2023-1-2(月)

マヂカルラブリーの野田さんに恋焦がれている状態で目が覚める。わたしはすごく野田さんのことがすきなのに、野田さんは同じような視線は返してくれなくて、それがすごくさみしかった。これ初夢だ。スマホにメモをしてもう一度眠る。目を覚ますと、Twitterの…

2023-1-1(日)

友だちからのあけおめに続く、新年会しようねに返信できない。ほかの友だちのメッセージを見て画面を閉じる。川北さんがフリップをあげるたび恋に落ちる。ほかの人の回答に笑っている姿にまた恋に落ちる。街中で出会ったら「ラジ父いつも聴いてるんですけど…

2022-12-31(土)

寝る前に「ニトリベッド買う」というメモをスクリーンショットして、ロック画面に設定した。その目標通り無事達成した。これでもう年内やり残したことはない。ピザも食べた。孤独のグルメでピザを食べていたから。大きなマルゲリータを頬張る女の子は、母親…

2022-12-30(金)

朝目覚めると、磯崎新の訃報が流れていた。お昼頃もう一度起きると、日本のさまざまなメディアが報じていて、ああどうやらほんとなんだと思った。生きている丹下健三は知らなかったし、知ったときにはすでに歴史上の人物みたいなものだった。ふと本を読んで…

2022-12-29(木)

半年間、実家で無職をしていた頃、アキ・カウリスマキにハマって、毎週のように渋谷TSUTAYAにアキ・カウリスマキを4枚借りにいった。あんなに夢中で観ていたのに、おもしろいと思った記憶以外はすべて忘れている。アキ・カウリスマキとタルコフスキーを見な…

2022-12-28(水)

電車に乗っていると、ほのかに体調が悪い。真夏の日、外から帰ってきたとき、少し頭痛がするくらいの体調の悪さ。悪化はしないでくれと思いながら電車に乗り続ける。電車は世田谷代田に着いた。駅ではポップな音楽が流れている。silentの主題歌だったりする…

2022-12-27(火)

朝目覚めてそのまま寝落ちした。もう一度目が覚めると12時だった。昨日が仕事納めだった。1週間ほとんど働いてないけど。ほとんどなにをしていたかという意識もなく時間がすぎる。 『作りたい女と食べたい女』を観た。いつか観た逃げ恥のSPにも感じた、自動…

2022-12-26(月)

埒があかないので、適応障害の診断書をもらってきた。心療内科にいき「少し仕事を休みたいのですが」と伝えると「いつからですか」「病名はどうしますか」「いつ頃までにしますか」と聞かれて、わたしが答えた通りに診断書が発行された。これは診断といえる…

2022-12-25(日)

空気階段の踊り場を聴きながら豚汁づくり。食材を切るたびに、まな板の外にころころと転がっていく問題をどう解決すべきだろう。ラジオ内で童貞ダービーという身長、体重、足の速さ、女性に言われてうれしかったことから、何歳で童貞を卒業したかを当てるコ…